パスプロ研究室-Laboratory of PASS-project-(仮)

名市大総合生命理学部の日常がここにある。

パスプロ研究室-Laboratory of PASS-project-

まずは敵(ウイルス)を知ることから

みなさんこんにちは!

未だに春休みの過ごし方を模索中のパスカルです!

なんかありませんかね、おもしろいこと。ぜひおすすめの過ごし方を教えてください(笑)

 

さて私はそんなのんきなことを言っていますが、世間ではそう、新型コロナウイルスが流行中ですよね?!

 

テレビでも毎日報道されています。

最初の頃は、関係ないだろうと思っていた自分がいましたが、さすがにここまで流行しているとなると怖くなってきます😰

なんせまだ治療法が確定しておらず、ワクチンもありませんからね…。

 

しかし、そんな怯えてたって何にもなりません。

 

ということで今回は、ウイルスについての理解を深めていきましょう!

 

 

ウイルスってそもそも何?

ウイルスというのは、核酸とそれを取り囲むタンパク質から成る粒子のことを言います。

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ウイルスの構造

細胞を持たず、自身で増殖することができないため、生物に寄生して増殖します。

核酸にはDNAとRNAの2種類があり、ウイルスはどちらか一方しか持ちません。しかも、一本鎖を持つものもあれば二本鎖を持つものもあります。

 

みなさんご存知の通り、DNAとRNAでは役割が違いますよね。

どうやって増殖しているかというと

 

DNAウイルス(DNAしか持たないウイルス):増殖の際に一度RNAに変換してからタンパク質を作り増殖する

RNAウイルス(RNAしか持たないウイルス)RNAが遺伝子の役目を兼務しつつタンパク質を作り増殖する

 

という感じなんです。

 

周りを囲んでいるタンパク質は、カプソメアという3ないし6個のペプチドで構成されたタンパク質の集合体である、カプシドというものでできています。

 

ちなみに、ウイルスの中にはカプシドの外側に、脂質二重膜で形成されるエンベロープを持つ物もありますが、これは宿主の細胞から出芽する際に宿主の細胞質膜や核酸の一部をまとったものであると考えられています。

 

また、ウイルスというと想像するあのとげとげ。

これはスパイクと呼ばれる糖タンパク質であり、ウイルスの遺伝子から作られているものです。宿主細胞に吸着・侵入したり、宿主の免疫機構から逃れたりするための作用があります。

 

ウイルス感染の仕組み

では、どのように感染するのでしょうか。

そもそも感染というのは、

感染とは、生物の体内もしくは表面に、より体積の小さい微生物等の病原体が寄生し、増殖するようになる事。また、侵入とその過程。(Wikipediaより)

です。

 

これを踏まえた上で見ていきましょう。

 

細菌が細胞の外で増殖するのに対し、ウイルスは細胞の中で増殖します。

 

そこで、ウイルスの増殖は、まず宿主細胞の表面にウイルスが吸着することで始まります。

 

しかし、どの細胞にも吸着するわけではありません。

 

ウイルスの表面にあるタンパク質が、宿主細胞の表面に露出している分子(レセプター)を標的にすることで吸着します。

つまり、ウイルスに対するレセプターを持っているかどうかが、感染できるかどうかを決めるんですね。

 

まさに鍵と鍵穴の関係です。

 

吸着の後に、細胞内への侵入が起こります。

 

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ウイルス感染のメカニズム

  その後、カプシドが分解され、ウイルス核酸が宿主細胞を遊離します。これを脱穀と言います。

 

ちなみに、脱穀からウイルス粒子が再構成されるまでの期間は、ウイルス粒子が見かけ上存在しないんです。

 

ウイルスの場合は、核酸蛋白質が別々に合成され、後で組み立てられます。

 

最後に、宿主の細胞質や核膜をかぶって出芽したり、宿主細胞が死んだりすることによって、放出されます。

 

 

まとめ

どうだったでしょうか?

今回は、ウイルスについて見てきました!

 

これを知ったからと言って、新型コロナウイルスが怖くなくなるわけではありませんが、やっぱ敵を知るところから始めなければ!

 

今回はこれにて!