ベクトル場の発散(div)
こんにちは!たけです。
今日は先週の続きというか、似たような内容なんですが、ベクトル場の発散についてです。
今日も大学物理の内容になります。
面白いネタがないのでこういうことしか思いつきません。。。
それではいきましょう!
先週やったgradと∇はともに演算子ですが、演算を施す相手がスカラー場でしたね。しかし今日考えるのは、ベクトル場に対する演算子です。
スカラー場というのは、空間内のある領域Dの各点P(x,y,z)に対し、スカラー f(P)=f(x,y,z) が定まっているときに、fをDで定義されたスカラー場という。
が定義だったのに対して、
ベクトル場は、文字通り、スカラー場の定義のスカラーfのところを
ベクトルAに変えたものです。
空間の各点に対して、一つのベクトルが定まっている状態です。
A(x,y,z)=a(x,y,z) i + b(x,y,z) j + c(x,y,z) k とした時、
divA = ∂a/∂x + ∂b/∂y + ∂c/∂z
と定義されます。
ここで感のいい人は気づくかもしれません。∇を思い出してください。
∇= ∂/∂x + ∂/∂y + ∂/∂z なので、∇とAの内積を取ってみると、
∇・A = ∂a/∂x + ∂b/∂y + ∂c/∂z = divA
となります!
なかなか慣れないとは思いますが大丈夫です。問題をやれば慣れていきますよ。
っとその前に、divの発音練習からしてみましょうか!
ぼくの後に続いてください!
Repeat after me!
ぼく divergence!
みんな ディバージェンス!
ぼく あー惜しい!ダイバージェンスです!
今回はみんなとりあえず発音してくれたようですね。
ここで、divのイメージですが、よくあるイメージで、水の湧き出しと吸い込みが使われます。
ここに書くと長くなってしまうので、写真を載せます。
このように、div v は単位体積あたりの単位時間当たりに流出する水の総体積を表します。
しかし、一般には、空気や水の流れは非圧縮性流体と呼ばれ、どの点においても流体は消滅したり、新しくできたりしないので、湧き出しや吸い込みはゼロつまり、div v =0 となります!
最後に問題だけやって終わりましょう。
A=3xy i + xyz j + x k のとき、点(1, 0, 2)におけるAの発散を求めよ。
∂(3xy)/∂x =3y ∂(xyz)/∂y= xz ∂x/∂z = 0 より、
div A = 3y +xz
よってこの点におけるAの発散は2となります。
今回はこれでおしまいです。
参考 ベクトル解析 山内正敏 著